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NFTで起こる地殻変動。国内ゲーム市場が迎える新たな局面

【NFT解説】デジタル資産NFT:コンテンツ・権利の流通革命【NFT解説】デジタル資産NFT:コンテンツ・権利の流通革命。NFTを簡単に解説しています。アート、音楽、ファッション、ゲームの分野で2022年以降NFTは急速に拡大するでしょう。暗号資産主要取引所やLINEやメルカリといった日本を代表するネット系企業、証券会社などの金融機関、国内TOPの弁護士事務所・監査法人など100社ほどが加入している日本暗号資産ビジネス協会という一般社団法人...
【NFT解説】デジタル資産NFT:コンテンツ・権利の流通革命(2)NFTの購入を検討されている方についても、そのNFTがどのようなNFTなのか、製作者はどのような思いでそのNFTをつくったのか、今後どのような場面でそのNFTが価値をもつのかなどを調べながらNFTを取引すると、より一層NFTの魅力に触れることができると思います。...
【NFT解説】NFTとアートが作り出す新たなマーケット【NFT】これからは「メタバース」「トークンエコノミー」などのキーワードにあらゆる分野に入り込んで加速していくことが予想され、NFT市場はさらに加速して広がりを見せていくでしょう。いまや多くの人がスマートフォンを所有し、SNSが生活の一部になっているように、ウェブ3.0時代のテクノロジー並びにNFTが人々の生活に溶け込む状況がまもなく訪れます。...
【NFT解説】デジタル資産NFT:コンテンツ・権利の流通革命【NFT】2022年、NFTの台頭によりこの状況が大きく変化します。権利の利用許諾はNFTに限らず複雑になってくるため、ある程度定められた共通のライセンス規格がつくられるのがまたれます。...
NFTで起こる地殻変動。国内ゲーム市場が迎える新たな局面~Part2~NFTは、現在、仮想世界での生活、仕事、創作、遊び、稼ぎの方法を変えています。The Sandboxは、完全にユーザーが解放されたデジタル経済の実現を目指しています。単なるプラットフォームの提供者であり、クリエイターが制限なく活躍する世界を作る支援をすることに全力を注いでいます。ブロックチェーンゲームは、かつてないほどエキサイティングな革命であると考えています。...
NFT:スポーツ界における新たなファンエンゲージメント【NFT】スポーツ業界においては、トレーディングカードのNFT化を筆頭に、NBA Top Shotのような得点シーンや選手のスキルを収めたNFTが大きな人気を博しており、全世界のファンベースに対して新しい価値を与えています。...
【NFTとは】スポーツ界における新たなファンエンゲージメントNFTが暗号資産に該当する可能性などなど多岐にわたります。一方で、よりユーザーが使いやすいサービスを実現すべく、様々な技術開発も行われており、今後のNFT関連の技術革新がNFTトレーディングカードのさらなる普及を促してくれるのではないでしょうか。...
【NFT】NFTとファッションの新しいフロンティア【NFT】ファッション×NFTの課題して最もよく挙げられるのが環境問題です。環境意識の高まりにより、デジタル上でのファッション表現に注目が集まった一方で、NFTの発行や流通には多くの電力を必要とするという矛盾があります。...
【NFT】音楽業界はサブスクのその先へNFTは、デジタルでありながら数量を限定して販売できる偽造付加な鑑定書・所有証明書付きのデータというユニークな特性により、この音楽を所有するビジネスモデルを活性化し、音楽市場全体を底上げする大きな可能性をもっています。...
【NFT】代表的な国内外の音楽NFTサービス【NFT】グローバル対応、環境に配慮した設計、そしてオークション・定額・抽選・予約など多彩な販売方法の採用により、新たな音楽所有体験価値の創造を実現する音楽専門NFTマーケットプレイス。...
【NFT】NFTビジネスを支える技術インフラNFTを直接活用できるデジタルワールド、NFTの管理・活用にユーザーが使うツールをはじめとする周辺アプリまで、ユーザーから見えるサービスだけとっても、デジタルデータの希少性を担保し金融資産化を可能にするNFTの活用方法は目を追って急速に増えつつあります。...
【NFT】国内のNFTの普及を支えるNFT特化型ブロックチェーン従来のインターネットを利用したコンテンツ流通をweb2.0時代とすると、NFT及びブロックチェーンを利用したコンテンツ流通はWEB3.0時代といえるでしょう。...
【NFT】NFT普及のために必要な4つの技術的課題とその解決法NFTは、さまざまなブロックチェーン上で発行されているほか、いろいろな特徴をもったNFTマーケットプレイスが運営されています。しかし、NFTには、たくさんの技術的な課題が山積みしており、まだまだ発展途上な状態です。...
【NFT】NFTの保有・移転の法的意味や販売での実質的取引対象とはNFTに関連する当事者とその法的関係について整理しておきます。ビットコインなど、ブロックチェーン上で発行されるトークンは、通常、ひとつひとつに個性がなく、同じトークンが多数存在していますが、NFTはひとつひとつのトークンが固有の値をもち、他のトークンと区別できるという特徴を有しています。...
【NFT】世界経済の新たなトレンド。新しい価値を創出するNFTは無形資産【NFT】国内外のブロックチェーン・デジタル資産の情報を報じるCoindesk Japanに、NFTに関するニュースが急増しだしたのは2020年後半。...

国産NFTゲームの登場

2017年11月にさまざまな種類の仮想猫を購入し、販売、収集、繁殖するゲーム「CryptoKitties」が登場して以降、デジタルキャラクターやアイテムがNFTとなっていることで、自由に売買できるNFTゲームがリリースされはじめました。

国産のNFTゲームとしては、2018年11月30日に「My Crypto Heroes」がリリースされ、イーサリアムベースのブロックチェーンゲームとして、取引高、取引量、DAU(1日あたりのアクティブユーザー)で世界1位を記録しました。その後、

2019年6月25日に「DryptoSpells」、
2020年1月23日に「コントラクトサーヴァント」
2020年4月20日に「EGGRYPTO」
2021年5月30日に「マイクリプトサーガ」

などのタイトルが国産NFTゲームとしてリリースされています。

【NFT】NFTゲームと従来のゲームとの違い

筆者
筆者
NFTゲームは、アナログのトレーディングカードゲームにたとえられることが多々あります。

NFTゲームはアナログのトレカと同じように、デジタルでも「世界に〇枚しかない」という有限なことが証明されているため、希少なカードは資産価値をもちます。また、アナログのトレカをカードショップや友達同士で交換するように、デジタルでも自由にトレードや売買を行うことが可能です。

一方で、NFTゲームはアナログのトレカ的な資産性はありつつも、

・手軽さ
・オンラインでのマッチング
・無課金で開始できる

など、デジタルゲームの良さも兼ね備えています。

さらに、NFTならではの体験例として「自分のNFTが別のゲームでも使える」という世界を実現してるNFTゲームも存在します。

【NFT】NFTはユーザーがゲームを持ち上げるインセンティブに

筆者
筆者
NFTゲームの大きな特徴のひとつは「ゲームに登場するキャラクターやアイテムをユーザー同士が取引できる」ことです。

この特徴により、ユーザーがプレイスキルを磨いて特定のキャラクターの協力な使い方を広めたり、イベントを主催して特定のキャラクターの人気を高めたりすると、もっているキャラクターNFTをより高い価格で取引できるようになり、「ユーザー主導でゲームを持ち上げることが、ユーザーの得にもなる」ことにつながります。

【NFT】My Crypto Heroes

筆者
筆者
MyCryptoHeroesは、NFTゲームのRPGです。

イーサリアムベースのブロックチェーンゲームとして、取引高、取引量、DAUで世界1位を記録し、リリース後2年の累計売上は2万ETHを越えています。

ドット絵で描かれた歴史上の英雄キャラクターでパーティーを組み、ノードと呼ばれるダンジョンに挑んで敵を倒し、手に入れたレアアイテムでさらにパーティーを強くしていくゲームです。

英雄キャラクターと装備アイテムがそれぞれNFTになっており、ユーザー間で取引ができます。

マイクリではプレイヤーの多様なプレイスタイルが「士農工商」と呼ばれます。

それぞれのプレイヤーの思惑によって動くことでそこに経済圏が形成され、ゲームが盛り上がるようにゲーム設計がされています。

武士プレイヤー同士のバトルで勝って報酬を得るため、より強いキャラクターやアイテムを買い集めて強力なパーティーをつくっていくプレイヤーです。
農民ダンジョンを攻略して得たアイテムをマーケットに売ることで利益を得ているプレイヤーです。アイテムがドロップすることではじめてプレイヤーたちにアイテムが供給されていくことになるので、生産職のような立場として農民プレイヤーと呼ばれます。
職人愛クリにはキャラクターのドット絵を編集する機能があり、ドット絵の編集によって能力が変わります。編集したドット絵はキャラクターのスキンとして売り出すことができ、美麗なドット絵やおもしろいドット絵を売り出して稼ぐプレイヤーは工あるいは職人と呼ばれます。
商人商人と呼ばれるプレイヤーはマーケットからアイテムやキャラクターのNFTを買い取り、他のプレイヤーに売ることで利益を得ています。キャラクターNFTを買いこむことで、キャラクターNFTのゲーム全体への供給を増加させる役割も担っており、マイクリの経済圏に不可欠な存在になっています。

【NFT】CryptoSpells

筆者
筆者
CrptoSpellsはCryptoGames株式会社が提供するトレーディングカードゲームを題材としたNFTゲームです。

2018年6月に正式リリースされ、売上金額は初日で600ETHを突破し、当時日本最高記録となりました。

2019年6月に日本ではじめて「ブロックチェーンゲーム」という名称で地上波でのテレビCMを実施し、また、2021年4月にCoinCheckNFTではじめてのNFTセールを開催し、およそ600万円分のNFTが5秒で完売しました。

CryptoSpellsは30枚のカードと、最初の手札としてひとつ選べる特殊なカード「クリプトスペル」3枚でひとつのデッキを組み上げ、そのデッキでNPCやプレイヤーと戦うターン制のカードバトルです。

デッキの組み方や毎ターンのカードの使い方による戦況の変化は無限大であり、奥深い戦略性があります。

CryproSpellsには、レジェンド、ゴールド、シルバー、ブロンズの4種類のカードレアリティがあり、そのうち上位2つにあたるゴールド、レジェンドのカードはNFTとしてゲーム内外のマーケットで取引することができます。

レジェンドの中でもリミテッドレジェンドと呼ばれるカードは発行枚数が9枚と限定されており、ユーザー間で高値で取引されます。

CryptoSpellsは3ヶ月に1度大規模な大会が開かれており、その優勝商品は「ゲーム内に自分オリジナルのカードを実装してもらう権利」であるカード発行権NFTです。

カード発行権NFTを自分で使って自分好みのカードをつくってもらうもよし、マーケットプレイスに売って利益を得るもよしとなっています。

クリスぺには誰でも所属できる5つのギルドがあり、ギルドStockと呼ばれるギルドの所有権NFTが販売されています。

それぞれのギルドStockの所有者はギルドに入っているメンバーが新たにクリスぺに課金すると、その課金額の一部が収入として入る仕組みになっています。

各ギルドのギルドStock最大の所有者によってギルドマスターが決まります。

ギルドマスターは自分のギルドを盛り上げるため、それぞれ独自の施策を打ち出していて、ギルドを中心にしたコミュニティ形成とイベント規格がクリスぺ公式の手によらず独自に発展していくことで盛り上がっています。

【NFT】NFTによって新たな展開を迎えた国内ゲーム業界

筆者
筆者
2021年に入り、国内の大手のゲーム会社もNFTへの参入を発表しました。

2021年4月には、「ソニック」や「ぷよぷよ」「龍が如く」シリーズなどで有名な株式会社セガ、またスクウェア・エニックスは資産性ミリオンアーサーというミリオンアーサーシリーズのキャラクターシールの展開をDoubleJump.tokyoとの共同開発ではじめています。

また、悪質な業者による詐欺ゲームでユーザーが被害に遭わないように、NFTゲームのガイドラインの整備が進んでいます。

日本のソーシャルゲーム、スマホゲームでは有料のガチャによる商品展開が主流になっています。

ガチャは目当ての商品を入手できるかどうかが変化するため、ユーザーにとっては「いくらお金を積んでもほしいものが手に入らない」ことが続くことがあります。

しかも、そのアイテムは二次流通が禁止されているので、目当てのアイテムを手に入れるためには当たるまで課金をし続けなくてはなりません。

これは経済的にも精神的にも大きな負担になってしまいます。

一方でNFTゲームではそういったスマホゲームでは二次流通できないアイテムがNFTとして二次流通可能な状態になっているので、運よくアイテムを得たプレイヤーからそのアイテムを買い取って手にいれることができます。

また、二次流通手数料の一部がゲーム運営者に還元される仕組みも取り入れることができ、ゲームの運営者にとっても二次流通による収益が選択肢のひとつになります。

【NFT】国内ゲーム業界におけるNFTの課題

筆者
筆者
NFTゲームは、NFTを使っていないスマホゲームでは問題のなかった法的リスクがあり、それをクリアしたうえでゲーム展開することが求められます。

たとえば、日本国内ではNFTアイテムを有償のガチャで商品展開すると賭博罪に該当してしまう可能性が高いとみられています。

これは二次流通で価値が付くと認められるアイテムを確率によって得られたり得られなかったりするゲームが生じてしまうためです。

現在、海外最大手NFTゲームのAxie Infinityをはじめとして、独自の暗号資産を発行するゲームタイトルが増えています。

国内でもマイクリを運営するMCH社がMCHCと呼ばれるガバナンストークンを発行し、ゲーム運営の意思決定のための投票に使われています。

一方で、日本ではNFTおよび、独自の暗号資産の発行に関する、法務・税務面がまだ明確になっていません。

今後、より大手のゲーム会社がNFT、NFTゲームに参入しユーザーと共に意思決定するゲームの設計のため、日本におけるNFTおよび独自の暗号資産の法務・税務面の整理が必要になると考えられます。

コンテンツ大国日本において、エンターテインメント・ゲーム領域でこのNFTが活用され世界に広める切り札となることで、NFTが日本の新しい産業となっていくことを期待しています。